いつかはペンション経営か、飲食店をやってみたいと思っているのに、勇気がなくてやれていないかずさんです。
そんな折、仕事でラーメン屋さんを調査する機会があったので、ついでに原価などを調べてみました。
最近、ラーメンの値段が上がっているなぁとお嘆きのあなた、豆知識としてよかったらご覧ください。
ラーメンの原価を調べてみた
ラーメン屋さんって、極論全ての材料を外から買ったら、誰でもすぐ始められるんですね。
自家製ではなく、外から調達したときの原価はこんな感じです。
麺
これは、多くのラーメン屋さんが麺を製麺所から購入しています。
その場合、だいたい一玉50円前後で仕入れることができます。
ここから考えると、替え玉100円のお店ってかなり良心的ですね。
スープ
業務用のラーメンスープは、一升瓶(1.8ℓ)でだいたい1000円~1500円程度
一杯分30mlということなので、一本で約60杯分 原価は約22円
チャーシュー
ラーメンの具として定番のチャーシューですが、業務用として1㎏1500円前後で買うことが出来ます。
もし仮に、1枚のせたら、原価は約30円です。
メンマ
業務用のメンマを買うと、1㎏(だいたい100本入り)1200円~1400円前後です。
仮に5本のせたとすると約60円です。
全て仕入れた材料で作ったラーメンはいくら?
今まであげた材料費をすべて足すと162円。
ネギとかをのせたとして、180円くらいでしょうか。
飲食店の原価はおおよそ30%程度ということなので、そうなるとこのラーメンは600円で売られるということになりますね。
昭和の時代のラーメン屋はだいたいこんな感じの値段でした。
餃子の王将さんのラーメンの価格帯が、だいたいこんな感じですよね。
どうしてラーメンの値段はあがっているのか?
令和となった今、ラーメンの値段は高騰しています。
それがどうしてなのか、考えてみました。
ラーメン専門店の台頭
ラーメンの歴史を新横浜ラーメン館のHPを参考にさせていただきました。
家系ラーメンの元祖の開店が1974年
かの有名な佐野実氏が「支那そばや」を開店したのが1986年
首都圏で起きた豚骨ラーメンブームが1989年
このあたりから、ラーメンは中華屋の一メニューではなく、一つの独立した分野として発展していったんですね。
ご当地ラーメンブームが起こったのは1998年
ラーメン店がミシュランガイドで星を獲得したのが2015年
着実に日本人に浸透し、ひとつの料理として評価されるようになってきました。
ラーメンは特別な食事としての地位を確立し、美味しければお客さんが入るようになり、その結果値段もどんどん上がっていきます。
博報堂が行った生活定点調査によると、「好きな料理は何ですか?」という質問に「ラーメン」と答えた人は、全体の67.2%だったそうです。
これは、代表的なファーストフードである「おにぎり(48.5%)」や「ハンバーガー(47.7%)」よりも高い人気を誇っています。
いかに定着しているのかがわかりますよね。
1000円で売れればスープにお金はかけられる
もし1000円でラーメンを売るのであれば、原価は300円。
ラーメンは材料の廃棄リスクが低いので、もう少し多くかけても大丈夫だと思います。
先ほどの原価から考えると、ラーメン一杯のスープの出汁に120円くらい、材料費をかけられることになるわけです。
ここに各店の特徴を出そうとしてしのぎを削っているわけですね。
先日食べた、金目鯛ラーメンとかが正にその類でしょうか。
ラーメンの麺に合う新たな出汁、まだまだいろいろな地方の郷土料理にありそうですよね。
外国人人気に火がついた
旅行者って、せっかく来たから少しくらい高くても、その地の名物料理を食べたいって心理が働きますよね。
観光庁が2019年に行った調査によると、外国人観光客が「最も満足した飲食は何ですか?」という問いに対して、ラーメンは2位にランクインしています。
海外に進出している日本のラーメン店は、現地ではかなりの高値で販売されています。
ですので、海外からの旅行者にとっては日本のラーメンの価格は安く感じるのでしょうか。
コロナ禍になる前、私が大好きなラーメンチェーン店は某国の観光客に大人気となってしまい、お客さんが押し寄せて、どんどん値段が上がっていきました。
それでもお客さんは入っていたんですよね。
まとめ:ラーメン業界全体で果たした勝利
モノの値段って、相場観があるじゃないですか。
例えばカップラーメン、
100円を下回っていればかなり安い。
200円以下であれば、だいたい一般的な価格。
200円を越える商品は、何かアピールできるポイントがなければ売れない。
ラーメンって、なんとなく1000円でお釣りがくるのが相場観だったと思うんです。
それも今は崩れつつあり、1000円を越えるラーメンが受け入れられるようになってきました。
そうなると強いですよね。
お金をかけても美味しいスープさえ作れれば、商売は成り立ちます。
今後のラーメン業界の発展、とっても楽しみで仕方がないです。
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